富山地方鉄道は2025年5月7日より、富山〜東京間を結ぶ高速バス「東京線」を全便運休すると発表しました。
長年にわたり地元の足として、また観光・ビジネス利用にも重宝されてきたこの路線の突然の停止は、多くの利用者に影響を及ぼします。
当記事では、運休の理由や背景、影響を受ける他路線、そしてネット上の反応などについて深掘りします。
運休の概要:富山〜東京線が完全停止へ
富山地方鉄道と西武バスが共同運行する富山〜東京の高速バス「東京線」は、2025年5月7日(水)から全便を運休します。
現在は金曜・土曜・日曜・祝日のみに1日1往復という縮小ダイヤで運行されていますが、この便も含めて全て停止されることになります。
なお、現時点での情報によると、運行再開の見通しは立っていないとのことです。
これは富山と首都圏を直接結ぶ公共交通機関の選択肢が減ることを意味し、地域経済や観光業にも少なからず影響を与えると予想されます。

運休の理由と背景:運転手不足とコロナ後の利用減少
今回の運休の主な理由は下記の2点です。
1.バス運転手の深刻な人手不足
2.新型コロナウイルス感染拡大後の利用者減少
富山地方鉄道では2023年10月以降、平日を中心に減便対応を行ってきました。
年末年始などの繁忙期を除き、段階的に本数を減らす運行スタイルへ移行していましたが、それでも人手不足は解消せず、やむなく全便停止という決断に至ったと見られます。
運輸業界では全国的に運転手の確保が難しくなっており、特に地方の高速バス路線では人材の確保が課題となっています。
影響を受ける他路線:大阪・新潟・名古屋線も大幅減便
大阪・新潟・名古屋線も大幅減便
東京線の全便運休に加えて、富山地方鉄道は他の高速バス路線でも減便を予定しています。
具体的には下記の3路線です。
・富山〜大阪線
・富山〜新潟線
・富山〜名古屋線
これらの路線で来月合計102便を運休する計画です。
富山地方鉄道は、貸し切りバスへの対応や運転手不足への対処のためとしており、影響は東京線にとどまりません。
ネット上での反応と声:地域住民・利用者の不安と共感
ネット上では、下記のような声が広がっています。
・「東京出張や帰省で使っていたのに…どうすればいいのか」
・「運転手不足はわかるけど、完全に止まるのはショック」
・「新幹線より安くて助かっていた。とても残念」
一方で、運転手不足という事情に理解を示す声も多く、
・「人がいないなら仕方ない。国が支援すべき」
・「安全第一。無理に運行されるよりマシ」
など、複雑な心境を吐露する声が目立っています。

まとめ:地方交通の持続可能性に問われる課題
富山地方鉄道の東京線・高速バス全便運休は、地域住民や観光客に大きな影響を与えるだけでなく、日本の地方交通の持続可能性に対する課題を浮き彫りにしました。
現時点では運行再開の見通しがないため、利用者は代替交通手段(鉄道や飛行機)への早めの切り替えを検討することが求められます。
また、今後の路線復旧や業界の構造的課題にどう対応していくのか、引き続き注目が集まることでしょう。
当記事は以上となります。
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